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くるみ製本でより理想的な冊子を作るうえで覚えておくべきポイント

本色々

くるみ製本はソフトカバーを使用してつくる製本方法です。
一枚紙の表紙と、本にするページの部分全体をくるむようにして包みこみます。
このくるむ、という行程からくるみ製本と呼ばれています。

報告書、プレゼン資料、論文といったものをより使いやすく、読みやすくして便利に使用してみたい…
自分がつくった作品を一つの本にしたい…

このように色々な用途に合わせて製本することができますが、できるだけ見た目を良くしたいと思われるのであれば、やはりくるみ製本はとてもおすすめです。

くるみ製本が適しているもの


くるみ製本が適しているのは次のような冊子です。
卒業論文や修士論文といったページ数の多い論文
報告書
学校で使用する教材やテキスト
マニュアル
カタログ
写真集
文集や句集などの自費出版物
記念誌
同人誌
説明書

このようにある程度のページ数があるものにくるみ製本が適しています。
ページのサイズが異なるものでも、大きなページのサイズにあわせて表紙を作って、1冊の本として作り上げることができるんですよ。

記念誌などだけでなく、日々たまっていく書類などの整理がうまくいかない時には、製本をしておくだけでとてもきれいにまとまります。
そしてまとめて整理整頓しやすいんですよ。

どこかに提出したり、寄贈するものは上製本で作るものの、自宅で保管するものや、整理整頓を目的とする場合にはくるみ製本にするなど、目的に合わせて製本方法を選べます。

製本ではどんな表紙を選べるの?


くるみ製本では、カラー印刷をした表紙を使用することもできますし、好きな文字を入れることもできます。
また、大きさについてもある程度自由度が高くなります。
A5からA4までサイズの異なるもの、縦に長いものや横に長いものなど色々な書類を一つの本としてまとめることができます。

また、企業などにおいては領収書や重要な書類を一つの本としてまとめたい場合にも表紙をつけるだけで整理整頓しやすくなりますよね。

price

くるみ製本の価格


くるみ製本は、価格面においてもメリットがあります。
くるみ製本は比較的安価です。

安価でありながら、予算に応じたカスタマイズの幅が広いというのはとても魅力的だと思います。
きれいな仕上がりにしたいと思っているものの上製本にするとどうしてもコストがかかりすぎてしまう…
そのような場合には、くるみ製本がとてもおすすめですよ。


原稿印刷と製本の流れ


論文や同人誌といった冊子の元となる原稿は、冊子をつくるうえで欠かせません。
この原稿は、持ち込み、メールなどで受け渡しをします。
この時、データの種類や受け渡し方法については事前に必ず打ち合わせをしますので、その内容に沿って行うようにしてください。

製本は次のような流れになります。
冊子にする書籍や資料などをまずまとめやすいように背中部分を平らにします。
まとめて平らにした背中の部分にきれいにむらなく糊をつけていき、1冊に固めていきます。
表紙と中身が確実にくっつくように見返しの紙を使用することもあります。
背中の厚みに合わせて、中身のサイズに合う表紙紙を作っていきます。
紙の中心に厚紙を貼っていきます。

表紙になる部分で中身をくるんで、接着剤を使用して接着していきます。
最後に天地、小口といったものをきれいにカットして仕上げていきます。


くるみ製本の注意点


くるみ製本は、くるむという製本の特性上どうしてもセンター部分まできれいに開くことができません。
見開きに渡るデザインの場合は、センター部分の文字や絵柄がみえなくなってしまう可能性があるのです。
ページ数や本文に使用する用紙によってセンター部分の開き具合も違ってきます。

また、ページ数が少ないような場合には背の部分に糊付けをしてもなかなかきれいにくっつきません。
くるみ製本といえども、接着剤でしっかりと接着できていなければ強度が落ちてしまいます。
ページ数が少ない場合は、くるみ製本ではなく中綴じ冊子印刷の方がおすすめです。


センター部分のレイアウトのコツ


センター部分のレイアウトですが、文字中心の冊子の場合にはノドからある程度の余裕をもったレイアウトを心がける必要があります。
例えば、PUR製本はノド元までとても開きが良いのが特徴ですが、文章の場合にはノドから離してレイアウトをした方がバランスがよくなります。

開きが良いだけに、ノドに近い部分にまで文字があると中央寄りの冊子になってしまいますので、ノドから離した方が見た目がすっきりとしてきれいに仕上がります。

そのため、小説など文字がメインになる冊子の場合や、文字や図は読みやすさをなによりも重要視して、20mm以上は余裕を持ってレイアウトするというのがポイントです。

もちろん、冊子の内容にもよります。
もしも写真を多くしたいのであれば、必ずしもノドから離さなければならない、というわけではありません。
そのため、どのようなレイアウトにすれば良いのかは、事前に必ず経験豊富なスタッフに相談をして、打ち合わせをしておくようにしましょう。

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