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印刷・製本コラム

糸かがり綴じは強度が高い?どんな製本におすすめなの?

ぶあつ

製本をする時の綴じ方というのは、とても多くの種類があります。
中でも、教科書、絵本などに使用される製本方法についてご紹介します。
教科書、絵本というのは強度が高くなければならないので、強度の高い製本を行いたいのであればとてもおすすめです。

平綴じ


この平綴じというのは背表紙の端から数センチ程度余白をあけます。
そしてホチキスを使用して数箇所留めるという方法になります。
中綴じは背の中心部分を留めるのですが、平綴じは背の近くにある側面を留めるのが特徴です。

ホチキスが隠れるように表紙部分を巻き込むタイプと、ホチキスをそのまま見せるタイプの2種類があります。
分厚いプレゼン資料、40ページ前後の契約書といったものに見られるまかないタイプの平綴じは、機械を使用して印刷をしてから綴るまですべて製造できますので、納期も短くすみ、価格も抑えることができます。
また、強度を強めるためにホチキスで留める前の段階で、背面を接着剤で固めることもあります。
使用されている冊子に巻きありなのであれば、学校の教科書や契約書におすすめです。
巻きなしの場合には会社の資料や取り扱い説明書がおすすめです。

糸綴じ


糸を使用して綴じる方法で、糸の縫い方によって名前が少しずつ違ってきます。
糸綴じは糸かがり綴じのことを指す場合もあります。
糸綴じの種類の中でも最も代表的な綴じ方となります。


糸巻

ページの束を糸でかがり、つなぎあわせてからのりで固める綴じ方です。
非常に強度が高いのが最大の特徴です。
また、ページを180度開くことができ、開閉において耐久性が高く、絵本、スケジュール帳といったものに使用されます。

糸かがり綴じをしたあと、上製本にされることも多いほど、強度が高いのが特徴です。
糸かがりとはいっても、種類があって強度が最も高いと言われているのあや綴じと言う綴じ方になります。

ミシン綴じ


ミシン綴じと言うのは冊子の背面の中心部分はミシンの糸で縫う綴じ方になります。
180度ページを開くことができますし、ノートなどで使用するのが便利です。
針金を使用しない綴じ方になりますので怪我をする心配もありませんし、強度もある程度ありますので小学校や幼稚園などで使用されるノートや教科書にも用いられます。

最大でも32ページ程度の薄手の冊子に使用されます。

和綴じ


見た目にとても特徴が出る製本方法といえば和綴じです。
中国で発祥した綴じ方で平安時代頃に日本に伝わったとされています。
日本独自の発展を遂げた製本方法で和の雰囲気をより強く演出できます。

手作業で製本されていますのでコストも時間もかかってしまいますが、仕上がりはとても魅力的なものになります。

コプト製本


コプト製本は歴史の中でも最も古い製本方法と言われているもので、このコプトと言うのはエジプトのキリスト教徒のことを指す単語です。
初期のキリスト教徒によって使用された製本方法と言われています。
糸を使用して手作業で製本されていますのでコストも時間もかかってしまいますが仕上がりはとても魅力的なものになります。


このように、ノートや本のページを綴る方法と言うのはいくつもありますが、開いたページの中央部分を針金で止める中綴じ、接着剤を使用してページを接着する無線とじ、さらに無線とじの強度を高くしたアジロ綴じなどがあります。

その中でも糸を使用して綴る糸綴じ、そしてその中の1つがノートや本のページを糸で綴るのが糸かがり綴じなのです。
糸を使用した綴じ方と言うとミシンを使用したミシン製本などもありますが糸かがり綴じの方がページの枚数が多いノートや本にも使用できると言うメリットがあります。
さらに製品の強度が非常に強いですのでページが取れてしまったりせず長期的に使用することができます。

ただし糸でページを縫うというのは制作工程がとても多くなりますし複雑です。
他の綴じ方に比べると製作日数やコストがかかりますので急いで仕上げたいと言う場合にはお勧めできません。

冊子を作る時にはどのような目的で作るのかというのがとても重要なポイントになってきます。
例えば強度を少しでも高くしたいと思うのであれば、糸かがり綴じをお勧めします。
というのも頻繁に使用したり何度も繰り返し読むような冊子の場合に、強度の低い綴じ方を採用してしまうとどうしても途中でページが抜け落ちてしまったり、使い勝手が悪くなってしまいます。

そうなれば何度も作り直しなければならないため、結局のところはコストがとても高くなってしまいます。
できるだけコストを抑えたいと思うのであれば最初からある程度のコストをかけてでも強度の高い綴じ方を選択した方が良い場合があります。

また、俳句集、歴史書といった歴史や文化のあるものを記録したい場合などにも、糸かがり綴じの方が見た目からしても雰囲気がとてもよくなりますので、デザイン性を求める場合にも糸かがり綴じをおすすめします。

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