糸かがりにも種類がある!あんな和綴じやこんな和綴じ
糸かがり綴じといえば、やはり和風なイメージが強いです。
この、和綴じは自分で行うこともできます。
自分で作る本作り方法ですが、糸かがりに然り、和綴じにおいてまず覚えておくべきなのが四つ目綴じです。
この四つ目綴じというのは、穴が4つあるために四つ目と呼ばれています。
本の大きさによって穴が変わることもあるのですが、基本的には4つです。
四つ目綴じの穴あけの方法、そして穴の間隔についてご紹介します。
自作の本作りというのは、基本的には穴あけからスタートします。
表と中の紙のずれが起きないように、正確にしっかりと合わせます。
そして文字の方向が間違っていないというのを確認してから穴を開けていきます。
穴あけの間隔は神の端っこから1.5cmほど内側に入ったところにまず1つです。
そして反対側の端っこから同様に1.5cm入った部分に穴を開けます。
その間にある部分を3等分したところに穴を開けて、穴はまっすぐになるようにしてください。
分厚いと力を入れなければ穴があかないので、怪我をしないようにしてください。
穴を4つすべて作ったら、糸と針を穴に通していきます。
そしてとじ付けを行います。
とじ始めは中の紙の中央部分から針を入れていきます。
最初のうちは、上に針を出して、本の背面になる部分に糸を渡します。
そして下の穴、その上の穴へと戻ります。
上の穴から出ている穴を隣にある穴に渡していきます。
針を上から通して下に出しますが、糸がねじれていないか必ず確認をしながら作業してください。
後から直そうとしても元には戻せずに最初からやり直さなければならないことになるので注意してください。
最初から丁寧に行った方が仕上がりもきれいになります。
裏表紙側にある針、そして糸がねじれないように注意しつつ上に持ち上げます。
そして上の穴からさして、下の穴に戻していきます。
これを繰り返していきます。
とじ始めの糸、そしてとじ終わりの糸については、ページの中でしっかりと結んで目立たないように注意してください。
ただ結ぶだけなのですが、やり方を間違ってしまうと簡単にはずれてしまいますので、ご注意ください。
康煕綴じ
康煕綴じというのは中国で生まれた綴じ方で、中国の皇帝の名前が付けられています。
ただ、決して複雑なものではありません。
康煕綴じの穴あけ方法ですが、両方の角に飾り糸が渡ることになりますので、穴を2つ増やします。
穴を開ける場所は真ん中です。
上にある針、そして糸を新しく開けた中央部分の穴から下方向に通していきます。
糸を本の背面をぐるっと回して、上から下に通します。
さらに横を通って上から下に針を通していけばOKです。
亀甲綴じ
亀甲綴じは、開けなければならない穴の数が増えます。
使用する紙によっては開ける穴の数が増えますので、穴の間隔が狭いと破れる場合もあります。
できるだけ強度の高い紙で作るのがポイントです。
亀甲綴じ用の穴ですが、基本の4つ目を中心に背面側には2つの穴をぷらすします。
正三角形になるような穴の配置にするのも良いのですが、紙の強度が不安なのであれば少し内側にずらすのも問題ありません。
ページの中央部分から針を表に出します。
そこから背を渡して上下に針を動かします。
新しく開けられたそれぞれの穴に針を刺していき、背面を渡して針を通します。
そこから穴の上下に針を通していき、裏側から出てきている針、そして糸をもとの穴を通して上に戻します。
麻の葉綴じ
この綴じ方は、四つ目綴じ、そして亀甲綴じとを組み合わせたような綴じ方になります。
四つ目綴じ、亀甲綴じどちらも決して難しいものではないですので、四つ目綴じと亀甲綴じもできるのなら問題ないと思います。
四つ目綴じから、それぞれの穴の中間部分に穴を足します。
穴同士の中間部分に穴を増やすようにすればより仕上がりがきれいになります。
中の3つ、そして端の間隔が違ってきますので、それが気になるのであれば、最初に穴を開ける時に5つに分かれるように眺めに間隔を取るようにするのがおすすめです。
麻の葉綴じはまず康煕綴じとして仕上げるのが基本となります。
最初に針を出す部分に対して、ページの中央部分から針を出します。
新しく開けた穴に上から下へと針と糸を出していき、下にある糸を背面に渡してから上にもっていきます。
同じ穴に上下で刺していきます。
下にある針、糸の基本となる4つの穴の隣に通し、最終的に上に戻します。
初めて麻の葉綴じを実践するとなると、最初は難しく感じるかもしれませんが、和綴じの基本ができているのであれば決して難しくはありません。
ただ、手先が器用ではない、一度にまとめて複数の製本が必要だというのであれば、その場合には専門業者に依頼をするといのも良い手段だと思います。
ただ、和綴じは他の綴じ方よりも製本をしているという実感が得られやすい方法ですので、しっかりと製本をしたい、自分の力で製本をしたいと思われるのであれば、試してみる価値は十分にあると思います。