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印刷・製本コラム

冊子の背文字はどのように作成する?背幅の計算方法は?

本本

冊子印刷のデータを作成する上でで意外と的難しいのが「背文字」の作成です。
冊子の背文字を作成するにはまず背幅の計算をしなければいけません。
背幅とは本の背文字のある部分の“幅”のことです。
この背幅の計算は一見難しいように思いますが、実は単純な計算式で「紙の厚み×紙の枚数」になります。

ただし紙の厚みは当然紙の種類によって異なるので、それを知らないと計算することはできません。
背幅の計算を間違えてしまうと冊子に対して背文字のバランスが悪くなります。
背幅を太く間違えると、スペースが空きすぎて文字が小さく感じるし、逆に背幅を細く間違えると、表紙の面に文字がはみ出すなんてことになってしまいます。

実際の背幅の計算式


背幅は「紙の厚み×紙の枚数」で決まると言いましたが、ここでいう「紙の枚数」とはその冊子のページ数÷2になります。用紙1枚で両面2ページの計算です。
では本文によく使われる上質紙で計算方法を紹介したいと思います。

上質55kg 紙厚0.077mm×ページ数÷2
上質70kg 紙厚0.095mm×ページ数÷2
上質90kg 紙厚0.121mm×ページ数÷2

上質70kgで60pの場合、紙厚0.095mm×60p÷2と言う計算式から「2.85mm」という背幅が出てきます。
実際データを作成するときはこの背幅に入る大きさのフォントで背文字を作成します。

・背幅の計算を間違えたらどうなる?
冊子の表紙に限らずですが、印刷では「ヌリタシ」や「断ち切り」と言って、印刷面を実際の仕上げサイズより3ミリ程度大きく印刷し、仕上げの断裁で白い部分(印刷されていない部分)が仕上げに入ってこないようにします。
表紙のデータを作成する場合、本のサイズ×2(表と裏)+背幅に両サイド3ミリずつこの「ヌリタシ」を取っておきます。
つまり、もし背幅の計算を間違えてしまうと、表紙の端に印刷されていない部分が入り込んでしまい、冊子としてみっともない仕上がりになってしまうこともあります。

もし表紙のデザインが塗り足しなどなく、冊子のタイトルの文字だけのような場合でも、背幅の計算を間違えてしまうとデータの四隅についている「とんぼ」が冊子の仕上げに入ってくるなど、どちらにしても不細工な仕上がりになってしまいます。

このようにたかが「背幅」ですが冊子印刷においてはされど「背幅」なわけです。

紙の厚みによる誤差など


実は“上質紙”と“コート紙”では紙の厚みが異なります。
コートは製造工程で上質紙に薬品をコーティングするのですが、その際に用紙に圧がかかるので少し薄くなっています。

さらに厳密に言うと仮に同じ上質紙だとしてもメーカーや銘柄によって微妙に厚みが異なる場合があります。
また冊子の間に何枚か色紙(とびら)が入ったりするなど単純に「紙の厚み×紙の枚数」では計算できないような冊子も少なくありません。

ただし紙1枚当たりの厚みは70kgで0.1mm未満なので仮に紙10枚分(20p)の計算を間違えたとしても、1mmの誤差となりそれを冊子の左右に振り分けたとしてもそれぞれ0.5 mmの誤差にしかなりません。
実際0.5mm程度の誤差の場合、紙の伸び縮みなどによる影響もあるので冊子への影響はないと考えても大丈夫です。

中綴じ冊子の場合の背文字はどうなるか


中綴じとは4p単位の紙をページの分だけ重ねてセンターをステープルで止め、そこから二つに折る化工です。
なので背幅という概念自体ないので背文字については考えなくても構いません。

もじ


背文字の役目とは


そもそも背文字とは何か?
冊子の背にあたる部分に書いてある文字のことで。
書棚に並べた時に一目で見分けがつくように作られていることが多いです。

「冊子のタイトル」「著者名」「発行年月日」「発行所」などが書かれています。
オフセットで印刷されていたり、箔押しがされているなど様々な仕様があります。

・束見本を作って背幅を確認する
背幅を確認する方法は前述の「紙の厚み×紙の枚数」という計算のほかに、「束見本(つかみほん)」を作るという方法もよくとられます。
実際本番の印刷で使用する用紙を必要な枚数集めて束(たば)にしたものをノギスなどの計測ツールを用いて計ります。

上製本などの印刷製本で箱に入れて納めるような場合、必ず束見本を作ってサイズを計測しないと単純に計算式だけでは万一間違っていた場合、冊子が箱に入らなかったり入ったとしても隙間ができてしまうろ作り直さなければいけなくなってしまいます。

束見本は印刷をしていない状態の用紙を束ねるだけなので試し刷りなどと比較すると安価に作成をすることができます。

・最後はやっぱりプロに聞きましょう
どうしても自分で計算するのが不安だったり、束見本などを作る予算がないなどといった場合、一番簡単な方法は印刷会社に聞くことです。
発注先が決まっている場合、その印刷会社に聞くのが一番確実です。
印刷会社にとって入稿データに不備があるくらいなら事前にしつこいくらい色々聞いてもらって間違いのないデータを入稿いただいた方が安心して作業が進められます。
ですので、背幅に限らず分からないことがあれば問合せするのが一番確実な方法です。。

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