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印刷・製本コラム

同人誌を作ってみたい!それなら無線綴じ?中綴じ?

マンガ

同人誌を初めて作ってみたい!
そう思ったときには、まず印刷会社が制作しているウェブサイトなどをチェックします。
そしてその多くが中綴じ、無線綴じといった製本方法を紹介しています。

ただ、この製本方法の違いがあまりわからない…
そのような方も多いと想います。
同人誌の制作においてよく使用される製本方法ですので、是非チェックしておくようにしてください。


中綴じ


中綴じというのは、用紙を2つ折にしている状態で、折り目になっている部分をホチキスで留めます。
そして綴る製本方法になります。
同人誌に限ったことではなく、薄い小冊子、カタログなどにおいてもよく使用されています。
中綴じは、ページ数の少ない冊子であっても、しっかりと綴ることができます。
最低で4ページから綴ることができます。
さらに、ホチキスで綴じますので、ページ数をギリギリまで開くことができるというのも、中綴じにおけるメリットの1つです。
見開きの冊子を制作する時にも適しています。

また、製本における費用を最小限に抑えられるというのも、中綴じ製本の魅力です。
ただ、中綴じは用紙を重ねて綴る製本方法ですので、外側部分から中心に向かってどうしてもずれが生まれてしまいます。

また、中綴じの場合にはページ数に制限があります。
ページの上限は最大で80ページほどです。
用紙の厚さによってはもっと少ないページ数になることもあります。
同人誌印刷の場合には16ページ以上になる場合は中綴じよりも無線綴じの方が適しています。

コミック

無線綴じ


無線綴じというのは、線がないということです。
糸やホチキスの針を使用していない製本方法になります。
用紙を重ねて、背面部分に糊を使用して背面部分に糊をつけます。

無線綴じには、ページ数が多いとしても利用できるメリットがあるのです。
また、本の背が平たくなりますので、厚さによって背表紙にも文字を入れられます。
そのため、見た目の高級感がアップします。

また、無線綴じは、16ページを下回る、ページ数が非常に少ない冊子には向いていません。
また、表紙を作る時には背幅を計算してデザインをする手間がかかってしまいます。

無線綴じ製本は製本が可能なページ数が多いです。
そのため、16ページ以上になる個人で発行している同人誌であったり、複数の作家が集まって制作するアンソロジー本などに適しています。

ページを開ききることはできませんが、ページ数が多くて厚みのある写真集などにも最適です。

無線綴じまとめ


無線綴じは、糸や針金を使用せずに背を糊で固めて綴じます。
文庫本や小説などでよく用いられます。

耐久性が高く厚みがある冊子の場合には中綴じよりも耐久性が高くなります。
ページ数に制約がなく、ページ数の多い本に無線綴じが選ばれます。

ただ、背幅を考慮しなければなりません。
本の中身を完成させてから、包んで中身とつなぎ合わせますので表紙を準備しなければなりません。

表紙部分の幅のことを背幅と呼びますが、無線綴じによって印刷するのであれば、背幅も考慮してから表紙をデザインします。

背表紙があることによって背文字を付けられますので、陳列の際に本が選ばれやすくなります。
同人誌のような販売物において大きなメリットになります。

また、無線綴じはページを180度開ききることができません。
絵や図型を見開きで配置した場合には綴じた部分が見えなくなってしまいますので、どうしても不自然な仕上がりになってしまいます。

無線綴じで作成する時にはメインとなる被写体、人の顔といったものがノド部分にならないように工夫しなければなりません。

中綴じまとめ


中綴じ二つ折りにした紙の折り目部分を針金を使用して綴じます。
とても開きやすく、読みやすいですので、ページ数の少ない薄い冊子に適しています。

本のページ数が4の倍数によって構成されます。
割り切れない時には無線綴じを選択することになります。
どうしても中綴じにこだわりたいのであれば、印刷なしのページをあえて作る必要があります。

見開きのレイアウトに向いています。
本のノド部分まで開ききることができますので、イラストを全面に使用したレイアウトにも適しています。

中綴じができる厚さには制限があります。
中綴じは針金で確実に綴ることができる厚さにのみ対応しています。

厚みのある印刷物に対しては向いていないのです。
16ページ以下の冊子であれば中綴じをおすすめします。

それ以上のページ数になるのであれば、耐久性の高い無線綴じの方が適しています。

印刷所によって中綴じができるページ数が決まっていることもありますので、必ず確認が必要です。


このように中綴じ、無線綴じというのはどちらも同人誌の印刷において適しています。
しかし、それぞれに特徴がありますので、どのくらいのページ数の冊子にするのか、見た目はどのようにしたいのかといったことが選択肢に大きく影響してきます。

同人誌を制作する際には、コスト面、強度などを考慮したうえで選ぶようにしてください。

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