同人誌を製作するのにくるみ製本は適しているの?

同人誌作ってみたい!
そのように思った時には、まずはどのように印刷すれば良いのか調べると思います。
印刷会社のサイトなどを確認して、くるみ製本、中綴じによって冊子を作成するなどと書かれているものの、これがどのような意味なのかわからずに困り果ててしまう、ということも多いと思います。
これらは基本的に同人誌を作成する時によく使用されている製本方法になります。
では、くるみ製本と中綴じにはどのようなメリット、デメリットがあるのか、どちらがおすすめなのかをご紹介していきます。
くるみ製本とはどのような綴じ方なの?
くるみ製本というのはどのような綴じ方なのでしょうか。
このくるみ製本というのは、線が一切ない、という製本方法になります。
そのため、くるみ製本というだけではなく無線綴じと呼ばれることもあります。
この線というのは、糸、ホチキスの針などを指します。
このような線を使用せずに、用紙を重ねて背の部分に専用の接着剤をつけて表紙部分と強く接着します。
このくるみ製本の最大のメリットは、ページ数が多い冊子でも利用することができる、ということです。
また、本の背が平たくなりますので、背表紙部分にも文字、イラストなどを入れることができます。
背表紙があるだけでも、見た目が良くなります。
ただ、くるみ製本にもデメリットがあります。
一般的にですが、16ページを下回るようなページ数の多くない冊子にはあまりむいていません。
また、表紙を作成する時には、背幅を前もって計算しなければなりませんので、デザインをする時に若干ですが手間がかかってしまいます。
また、くるみ製本は思い切りページを開くことができません。
弦高を作成する時には、見開きいっぱいに開かないということを事前に把握しておく必要があります
くるみ製本というのは製本できるページ数が多いですので、16ページ以上になる同人誌、短編集などにも適しています。
ページを開ききることはできませんが、ページ数が多い写真集などにも適しています。

中綴じってどんな綴じ方なの?
中綴じというのは、用紙を2つに折った状態で、折り目になっている部分をホチキスで留める方法です。
同人誌はもちろん、ページ数の少ない冊子、カタログなどに用いられることが多いです。
中綴じは、前述したように、ページ数の少ない冊子であっても強く綴じることができます。
また、ホチキスで綴じるので、ページを思い切り開くことができます。
見開きのデザインが重要視される冊子に最適です。
中綴じのデメリットは、用紙を重ねて綴じるので、外側から中心にむかってページにズレが生まれてしまいます。
さらに、中綴じはページ数に制限があります。
ページの上限は80ページ前後になります。
用紙の厚さによって綴じることができる枚数も大きくことなりますので、事前にどのくらいのページ数を綴じることができるのか、ということを把握しておく必要があります。
また、用紙を2つ折りにして綴じますので、どうしてもページ数は4の倍数にしなければならないという制限があります。
中綴じ製本は見開きのページをたくさん使用する冊子においてそのメリットを最大限に活かすことができます。
イラスト集、写真集など、見開きいっぱいに描かれているものを見せる時に適しています。
見開きページがとても重要な役割を担っているような漫画の場合にもおすすめです。
また、すくないページにも中綴じは適しています。
印刷コストを押さえることができますので、セルフ製本におけるフリー冊子、無料で配布するパンフレットなどにもおすすめですよ。
くるみ製本と折本とは違うの?
同人イベントなどに参加をする時には、なにか簡単なものを作りたいと思うこともあります。
そのような時には、折本というものがおすすめです。
この折本というのは簡単に作ることができる、冊子です。
折本というのは、蛇腹状に折りたたまれている加味です。
折本は、本来巻物乗の横長になっている加味を蛇腹状に折りたたんでいき、1冊の本にしているもののことです。
このような製本方法が生まれる前には、和古書に使用されていた装丁方法となっています。
これらによって、似ている形状で、簡単に作ることができる本のことを折り本と呼んでいます。
作り方はとても簡単ですが、折本も実は3つの種類に分けられています。
まず1枚の大きな紙の中央部分に切り込みをいれて折り曲げてから本の形にしている8ページ構成の本です。
2つ目は1枚の紙を2つ折りにしている4ページ構成の本です。
そして3つ目が、表紙と本文とを同じ用紙にしている折綴じ本になります。
折本をあえて印刷会社で作成する場合には、2つ目の4ページ構成のもの、3つ目の折り綴じ本になります。
この折本ならコストを抑えつつ、簡単に作ることができます。
ただ、くるみ製本に比べると、その見た目の良さ、ページ数の自由度という点においては、やはりはるかに劣ります。