冊子印刷ドットコム-HOME » 印刷・製本コラム » 業務マニュアルを冊子にするメリットとは|現場で使いやすい形を考える

印刷・製本コラム

業務マニュアルを冊子にするメリットとは|現場で使いやすい形を考える

202609 3-1

業務マニュアルは、一度作ったら終わりではありません。制度が変わる、業務フローが改善される、新しいシステムが導入される。こういった変化があるたびに、マニュアルの内容を更新する必要が出てきます。

問題は、「更新しにくい作り方」をしてしまうことです。いざ改訂しようとすると、どこを変えればいいか分かりにくい、一部を変えると別のページとの整合性も確認しなければならない、結局全部作り直しになってしまう。こうした状況は、最初の設計段階での工夫で、かなり防ぐことができます。

業務マニュアルが改定になったら冊子印刷ドットコムへお問い合わせください↓
お問い合わせ

「変わりやすいもの」と「変わりにくいもの」を分ける


まず考えてほしいのは、マニュアルの中でも「変わりやすい情報」と「変わりにくい情報」がある、という認識です。

変わりやすい情報の例を挙げると、担当部署の連絡先、使用するシステムの操作手順、料金や数値の設定値などがあります。一方、変わりにくい情報は、業務の目的や考え方、基本的な対応フロー、安全に関する原則的なルールなどです。

改訂しやすいマニュアルを作るには、これらを別のページや別のセクションに分けて配置しておくことが効果的です。変わりやすい情報が本文の中に埋め込まれていると、改訂の際に「どこを直せばいいか」が分かりにくくなります。

章ごとに「独立させる」という発想


次に意識したいのは、章ごとの独立性です。

あるページの内容を変えると、他のページに書いてある情報も一緒に変えなければならない。こういう構造になっていると、改訂のたびに影響範囲の確認が必要になります。

例えば、担当者名や内線番号を本文の各所に書いてしまうと、人事異動があるたびにすべての箇所を修正する必要があります。こういった情報は、末尾の「連絡先一覧ページ」に集約し、本文には「詳細は巻末の連絡先一覧を参照」とだけ書く。そうすると、変更が必要なのは1カ所だけになります。

「情報の集約」という発想を持つだけで、改訂の手間はぐっと減ります。

差し替え可能な構成を意識する


製本方法の話と少し重なりますが、改訂を前提とするなら、差し替えしやすい形式を選んでおくことも重要です。

リング製本は、ページを取り外して新しいページに差し替えられるため、改訂に強い製本方法です。変更があった箇所だけを再印刷して差し替えれば、冊子全体を作り直す必要がありません。

一方、無線綴じは背が糊で固定されているため、個別ページの差し替えはできません。中綴じも、全体を刷り直す形になります。改訂の頻度が高いマニュアルには、リング製本との相性が良いものです。

コストやデザインの都合で無線綴じを選ぶ場合でも、「更新が想定される箇所は別の差し込みシートにしておく」という設計ができます。本体は変えずに、変わりやすいページだけを差し込み紙として管理する方法です。

ページ番号の振り方にも工夫がある


改訂を繰り返すマニュアルで、案外見落とされやすいのがページ番号の設計です。

通し番号でページ番号を振ると、途中にページを追加したり削除したりした時に、後ろのページ番号がすべてずれてしまいます。目次とのズレが生じ、修正が広範囲に及ぶことがあります。

これを避けるためのひとつの方法が、章ごとにページ番号を振ることです。「第1章-1」「第1章-2」というように章番号と組み合わせることで、他の章に影響なくページを追加・削除できます。

完全なページ追加・削除に対応するのは難しい場合もありますが、「改訂時に影響範囲をできるだけ狭くする」という意識を設計段階で持っておくことが大切です。

データの管理も「更新しやすさ」に影響する


冊子の外側の話ですが、データの管理方法も改訂のしやすさに影響します。

「最終版」と「改訂中」が混在した状態でファイルが保存されていると、いざ改訂しようとした時に「どれが最新版?」という状態になります。ファイル名に日付やバージョン番号を付けるなど、最終版が分かる管理ルールを整えておくことが、次の改訂の入り口を楽にします。

更新した箇所を記録する「改訂履歴」をマニュアル内に設けることも、運用上の工夫として有効です。「〇年〇月、第3章の料金設定を改訂」という記録があることで、後から何がいつ変わったかを追うことができます。

202609 3-2

まず「更新が必要な箇所」を意識して作り始める


長々とポイントを挙げてきましたが、一番シンプルなアドバイスはこれです。マニュアルを作り始める前に、「このマニュアルの中で、何年後かに変わりそうなのはどの情報か」を考えてみてください。

その箇所を意識しながら構成を組むだけで、後から「ここが変えにくかった」という後悔が減ります。

冊子印刷ドットコムでは、改訂を見据えたマニュアルの製本方法や構成についてもご相談に対応しています。「更新しやすい形にしたいが、どう設計すればいいか」という段階からでも、お気軽にご相談ください。

見積り・お問い合わせはこちら↓
お問い合わせ



更新しやすいマニュアルの作り方|要点まとめ



更新しやすいマニュアルを作るには、設計段階から「変わりやすい情報」と「変わりにくい情報」を分けて配置することが基本です。変わりやすい情報を本文の中に埋め込まず、専用のページに集約することで、改訂時の修正箇所を絞れます。

章ごとの独立性を意識し、担当者情報などは「連絡先一覧」に集約して本文から分離することで、1カ所の変更で済む構造になります。

製本方法は、改訂頻度が高い場合はリング製本が差し替えに対応しやすいものです。無線綴じを選ぶ場合でも、変わりやすい箇所を差し込みシートにするという工夫があります。

ページ番号を章ごとに振る設計は、ページ追加・削除時の影響範囲を限定するための実務的な工夫です。データの管理とマニュアル内の改訂履歴の記録も、更新のしやすさに影響します。

最新記事


冊子印刷ドットコムに電話で相談する

お問い合わせフォーム


© 株式会社春日 All rights reserved.

このページのトップへ戻る