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学科説明より学費ページが見られる現実|進路資料で本当に読まれている情報とは

202605 4-1

進路資料を作る側は、学校の理念や学科の特色を丁寧に伝えようとします。しかし実際に手に取った側が真っ先に開くのは、学費のページだったり、就職実績のページだったりすることが多いものです。

「せっかく学科の説明を詳しく書いたのに、あまり読まれていない」という声を、学校・専門学校・塾の担当者からよく聞きます。これは作り方の失敗ではなく、読む側の視点と作る側の視点がずれていることから起きる現象です。

今回は、進路資料で実際に読まれやすい情報と読まれにくい情報の傾向を整理し、「本当に読まれる進路資料」の構成を考えます。

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読まれやすい情報と読まれにくい情報の傾向



進路資料を受け取った生徒や保護者が、どの情報を優先して読むかには、ある程度の傾向があります。

最初に確認されやすいのは、費用に関する情報です。学費・入学金・授業料・その他の費用の合計、奨学金制度の有無、学費の支払い時期。「実際にいくらかかるのか」という疑問は、進路検討の入口として多くの家庭が持つ疑問です。費用の情報が見つけにくい資料は、最初の段階で「この資料は使いにくい」という印象を与えてしまいます。

次に確認されやすいのは、卒業後の進路・就職実績です。「卒業してどうなるのか」は、学校選びの最終的な判断基準のひとつです。就職率、就職先の業種・企業名、進学先の大学名・大学院進学率。こうした具体的な数字と実例が、将来のイメージを支えます。

入試情報も早い段階で確認される情報です。入試の方式・日程・科目・倍率。「受けられる可能性があるか」という現実的な確認が、資料を読み続けるかどうかの判断につながります。

一方、学校の理念・教育方針・学科のカリキュラム詳細は、読まれる優先順位が下がりやすい情報です。大切な情報ではありますが、費用・実績・入試という「現実的な疑問」が解消されてから、はじめて読む気が生まれる情報でもあります。

「読む順番」を設計することが大切



読まれやすい情報と読まれにくい情報の傾向が分かれば、次に考えるべきは「読む順番の設計」です。

読みたい情報が資料の後ろの方にあると、それまでのページを読み飛ばしてしまいます。「費用の情報はどこだ」と探しながら資料をめくると、途中のページが目に入らないまま通過されます。

読まれやすい情報を前半に配置することで、資料全体を読んでもらえる確率が高まります。費用の概要や就職実績の要約を前半に置き、詳細な学科説明やカリキュラムを後半に配置する構成が、読む側の動線に合った設計です。

「まず気になる情報で引き込み、詳細は後半で伝える」という流れが、読まれる進路資料の基本的な構成です。

以前、ある専門学校の進路資料の構成を見直した事例があります。それまでは学校の理念・学科説明・入試情報・学費という順番でしたが、学費・就職実績・入試情報・学科説明という順番に変えたところ、「資料をちゃんと読んでくれた」という声が増えたそうです。内容は同じでも、順番が変わるだけで読まれ方が変わります。

数字と実例が「読まれる情報」をつくる



読まれやすい情報のもうひとつの共通点は、具体的な数字と実例があることです。

「就職率98%」「主な就職先:〇〇株式会社、△△病院」「平均月収〇〇万円台」。こうした具体的な数字は、読む側の記憶に残ります。「就職支援が充実しています」という文章より、数字と実例の方が信頼感を生みます。

学費も同様です。「年間学費〇〇万円(入学金別途)」「4年間の総費用の目安:約〇〇万円」という形で、概算の総額を示すことが重要です。内訳が詳しくても、総額が分かりにくい資料は、保護者に「結局いくらかかるのか分からない」という不満を与えます。

卒業生の声や在校生のコメントも、数字に次いで読まれやすいコンテンツです。実際の体験談は、学校のリアルな雰囲気を伝えます。ただし、あまりにも整いすぎたコメントは逆効果になることもあるため、具体的なエピソードが含まれたものが有効です。

読み飛ばされやすいコンテンツの扱い方



学校の理念や学科の詳細説明が読み飛ばされやすいとしても、それらを省くことが正解ではありません。伝え方と配置を変えることで、読まれる確率を高められます。

理念や教育方針は、長文より一言でまとめる方が伝わります。「実践的なスキルを身につける3年間」というキャッチフレーズの方が、段落を使った説明文より記憶に残ります。短く明確なメッセージを前半に置き、詳しい説明は後半に移す工夫が有効です。

学科の詳細説明は、「何を学ぶか」より「何ができるようになるか」という視点で書くと読まれやすくなります。カリキュラムの科目名が並ぶページより、「この学科を卒業すると、こんな仕事ができるようになります」という出口からの説明が、読む側の関心を引きやすいものです。

写真と図解を活用することも重要です。授業の様子、施設の写真、学びの流れを示す図。文字だけのページは読み飛ばされやすく、ビジュアルがあるページは目が止まりやすいものです。

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オープンキャンパス配布資料としての設計



進路資料がオープンキャンパスで配布される場合、その場での使われ方も考慮する必要があります。

オープンキャンパスでは、その日のうちに複数の学校・学科の資料を受け取ります。家に帰ってから見直す時、「どの学校の資料だったか」が分かりやすいことが重要です。表紙に学校名・学科名が大きく記載されていること、背表紙にも名称が入っていることが、保管後の識別を助けます。

当日その場で確認したい情報(体験授業の内容、入試相談ブースの場所)と、家に帰ってから読む情報(学費の詳細、カリキュラム)を分けて設計することも有効です。前半に当日用の情報、後半に持ち帰り用の情報という構成が、オープンキャンパス配布資料として機能しやすいものです。

冊子印刷ドットコムでは、専門学校・高校・塾向けの進路資料・学校案内の印刷に対応しています。「読んでもらいやすい構成にしたい」「オープンキャンパスに合った仕様にしたい」という段階からのご相談も歓迎しています。

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読まれる進路資料の作り方|要点まとめ



読まれる進路資料とは、受け取った側が求める情報(費用・就職実績・入試情報)を前半に配置し、読む側の動線に沿った構成で設計された冊子のことです。

読まれやすい情報の優先順位は、費用・学費情報、卒業後の就職・進学実績、入試方式・日程・倍率の順です。理念や学科の詳細説明は、現実的な疑問が解消された後に読まれる情報です。

「読む順番の設計」が重要です。読まれやすい情報を前半に置き、詳細を後半に配置することで、資料全体を読んでもらえる確率が高まります。順番を変えるだけで、同じ内容でも読まれ方が変わります。

数字と実例が「読まれる情報」をつくります。就職率・学費総額・卒業生の声など、具体的な数字と実例は記憶に残りやすく、信頼感を生みます。

読み飛ばされやすい理念・学科説明は、短いキャッチフレーズで前半に置き、詳細は後半に移すことで読まれる確率が高まります。「何を学ぶか」より「何ができるようになるか」という視点が、読む側の関心を引きやすくなります。

オープンキャンパス配布資料では、当日確認用の情報と持ち帰り用の情報を前後半に分けて設計し、表紙・背表紙に学校名・学科名を明記することで、保管後の識別を助けます。

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