冊子印刷ドットコム-HOME » 印刷・製本コラム » 冊子印刷を長く見てきたから分かる「失敗しやすい依頼」の共通点|印刷会社に相談する前に、これだけは整理しておいてほしいこと

印刷・製本コラム

冊子印刷を長く見てきたから分かる「失敗しやすい依頼」の共通点|印刷会社に相談する前に、これだけは整理しておいてほしいこと

202602 1-1

「思っていた仕上がりと違った」「納期に間に合わなかった」「予算をオーバーしてしまった」。冊子印刷の現場では、こうした残念な結果になってしまうケースを見てきました。決してお客様が悪いわけではありません。むしろ、私たち印刷会社が事前にもっとお伝えできていれば、防げたトラブルばかりです。

長年、冊子印刷に携わってきて気づいたことがあります。失敗しやすい依頼には、いくつかの共通点があるのです。これは経験則ですが、ご相談前に3つのポイントを整理しておくだけで、スムーズな制作が可能になります。今回は説教めいた話ではなく、「こうしておくと安心ですよ」というアドバイスとして、失敗を防ぐヒントをお伝えします。

冊子印刷専門家はこちら↓
お問い合わせ

「とりあえず見積もりください」が危ない理由


見積もり依頼で、どんな情報が不足していると困るのでしょうか。

ページ数が決まっていないケースが最も多いものです。「冊子を作りたいのですが、いくらですか」というお問い合わせをよくいただきます。お気持ちは分かるのですが、ページ数によって金額は大きく変わります。16ページと32ページでは、印刷費も製本費も倍近く違うのです。

部数も重要な要素です。100部なのか1,000部なのかで、1冊あたりの単価が変わります。印刷は部数が増えるほど単価が下がる仕組みのため、「とりあえず最低限の部数で」という曖昧さが、後で追加印刷で割高になる原因になります。

納期の余裕も確認が必要です。「できるだけ早く」というご要望は理解できますが、具体的にいつまでに必要かが分からないと、最適な提案ができません。短納期対応は可能ですが、それには追加コストが発生することもあります。

私たちが経験した例では、「カタログを作りたい」というご相談から始まり、何度もやり取りした結果、実は「8ページのパンフレットで十分だった」ということがありました。最初に用途を伺っていれば、無駄なやり取りを省けたはずです。

整理していただきたいのは「何を、何部、いつまでに」という3点です。これだけで、的確な見積もりとアドバイスができます。

「データは任せます」が招くトラブル



データ制作を印刷会社に任せる場合、何を伝えておくべきでしょうか。

原稿の準備状態を教えていただくことが重要です。「文章はWordで用意してある」「写真は揃っている」「デザインのイメージがある」など、現状を把握できれば、どこから支援できるか提案できます。「すべてお任せします」だと、どこから手をつければいいか分からず、見積もりも出しにくくなります。

レイアウトのイメージも共有したいポイントです。参考にしたい冊子がある、同業他社のパンフレットが好み、といった情報があると、デザインの方向性が定まります。私たちが一番困るのは「プロにお任せします」と言われた後、完成間近で「イメージと違う」と言われることです。

写真の解像度も見落としがちです。スマートフォンで撮った写真をそのまま使いたいというご要望は多いのですが、印刷に耐える解像度があるか確認が必要です。データ制作を依頼される場合でも、写真素材の品質は事前にチェックさせていただけると安心です。

ある企業様から「デザインは全部お任せで」とご依頼いただき、完成したデザインをお見せしたところ、「実は社内で使っているロゴがある」「コーポレートカラーは青と決まっている」ということが判明しました。最初に伺っていれば、最初からそのデザインで進められたのです。

「何がある」「何がない」を教えていただくだけで、スムーズに進みます。完璧に揃っていなくても大丈夫です。現状を正直にお伝えください。

「とにかく安く」だけでは選べない現実



予算優先のご依頼で、どんなすれ違いが起きるのでしょうか。

品質とコストはトレードオフの関係です。「できるだけ安く、でも高品質で」というご要望は、正直なところ両立が難しいものです。予算を抑えるなら、ページ数を減らす、用紙のグレードを下げる、部数を調整するなど、どこかで妥協点を見つける必要があります。

用途を教えていただければ、コストの削り方を提案できます。展示会で配布するだけなら、表紙をカラー・本文をモノクロにする。社内資料なら上質紙で十分。長期保存する記念誌なら、用紙の質を優先する。用途によって、削っていい部分と削ってはいけない部分が変わるのです。

相見積もりは歓迎ですが、比較のポイントを知っていただきたいものです。A社が5万円、B社が7万円という時、単純に安い方を選ぶのではなく、仕様の違いを確認してください。用紙の厚み、製本方法、納期、サポート体制など、価格差には理由があります。

以前、「とにかく最安値で」とご依頼いただき、最低限の仕様でお見積もりしたところ、「ペラペラで安っぽい」と言われたことがあります。予算の制約があることは理解できますが、どんな仕上がりを期待しているか、一言教えていただければ、バランスの取れた提案ができました。

「予算はこれくらいで、こんな用途です」と伝えていただければ、その範囲で最善の選択肢を提示します。予算が厳しいことは、恥ずかしいことではありません。


202602 1-2

相談しやすい印刷会社の選び方


どんな印刷会社なら、安心して相談できるでしょうか。

質問に丁寧に答えてくれるかを見てください。「これくらい知っていて当然」という態度ではなく、初歩的な質問にも親身に対応してくれる会社は、信頼できます。冊子印刷が初めての方がほとんどですから、分からないことがあって当然なのです。

実績や事例を見せてくれるかも判断材料です。過去にどんな冊子を作ってきたか、同じような用途の実績があるか。具体例を示してくれる会社は、経験値が高く、的確なアドバイスができます。

小ロットに対応しているかも重要です。「100部から」という会社もあれば、「1部から」という会社もあります。冊子印刷ドットコムは1部からの小ロット印刷に対応しており、試作品を作って確認してから本番印刷に進むことも可能です。

納期の相談に柔軟かどうかも確認ポイントです。「翌営業日発送できます」と即答する会社より、「内容を確認してから納期をお伝えします」という会社の方が、現実的で安心できます。

私たちは「分からないことを聞きやすい」雰囲気づくりを大切にしています。上から目線ではなく、一緒に最適な冊子を作るパートナーでありたいと考えています。

冊子印刷の失敗を防ぐには、「何を、何部、いつまでに」「何がある、何がない」「予算と用途」の3点を整理しておくことです。完璧に準備できていなくても構いません。分からないことがあれば、遠慮なくご相談ください。長年の経験から、最適な方法を一緒に考えます。

見積り・お問い合わせはこちら↓
お問い合わせ




失敗しない依頼の整理|要点まとめ



見積もり依頼で整理すべき情報は、ページ数が決まっていないと金額が大きく変わり16ページと32ページでは倍近く違うこと、部数によって1冊あたりの単価が変わり追加印刷は割高になること、「できるだけ早く」ではなく具体的な納期を伝えることです。「何を、何部、いつまでに」の3点を整理すれば的確な見積もりが可能になります。

データ制作を任せる場合は、原稿の準備状態(Wordで用意、写真は揃っているなど)を伝えること、参考にしたい冊子や同業他社の事例でレイアウトイメージを共有すること、スマートフォン写真の解像度が印刷に耐えるか確認が必要なこと、「何がある、何がない」を正直に伝えれば完璧に揃っていなくても大丈夫です。

予算優先の依頼では、品質とコストはトレードオフで「安く高品質」の両立は難しく、用途を伝えれば削っていい部分と削ってはいけない部分を提案でき、相見積もりでは価格差の理由(用紙の厚み・製本方法・納期・サポート体制)を確認すべきです。「予算はこれくらいで、こんな用途です」と伝えれば最善の選択肢を提示できます。

相談しやすい印刷会社は、初歩的な質問にも丁寧に答え「知っていて当然」という態度をとらず、過去の実績や同じ用途の事例を見せてくれ、小ロット(1部から)に対応し、内容確認後に現実的な納期を提示します。冊子印刷ドットコムは分からないことを聞きやすい雰囲気づくりを大切にし、一緒に最適な冊子を作るパートナーを目指しています。

最新記事


冊子印刷ドットコムに電話で相談する

お問い合わせフォーム


© 株式会社春日 All rights reserved.

このページのトップへ戻る