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印刷・製本コラム

2色印刷の冊子でコストと美しさを両立させませんか

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印刷物に対するコスト意識がますます高まる中でも、デザインの多様化や魅力、その価値は今も変わらず求められています。
だからこそ、注目されているのが「2色印刷」です。
2色印刷そのものは古くからある手法ですが、企業や個人にとっては新たな印刷の選択肢となってるわけです。
今回は、2色印刷の魅力やメリット、そして効果的な活用方法についてご紹介していきます。 皆さんもご存知の通り、カラー表現の主流となっているのは「フルカラー印刷」ですが、2色印刷にはフルカラー印刷と比較して、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。


2色印刷のメリット



1) コスト削減
フルカラー印刷と比較して、2色印刷は大幅なコスト削減が期待できます。
印刷に使用する色数が少なくなるため、インク代や印刷プロセスにかかる費用を抑えることができるからです。
特に大量に印刷する場合、そのコスト効果は顕著なものとなります。


2)個性的なデザイン表現
単純な色数だからこそ、フルカラー印刷では思いつかないような個性的なデザイン表現が生まれる可能性があります。
もちろん、限られた色数で最大限の視覚効果を生み出すためには、デザイナーの高いスキルが欠かせないことは言うまでもありません。


3)納期の短縮
色数が少ないため、印刷プロセスが簡略化され、納期の短縮にもつながります。
特に、タイトな納期が求められるプロジェクトでは大きな利点となります。


2色印刷のデメリット



1)色の表現力に対する制限
フルカラー印刷と比較すると、色の再現性や表現の幅が限定的なものになりがちです。
再現性が求められる写真や絵画など、複雑な表現には向いていないことは否めません。


2)適した印刷物が限られる
2色印刷はすべての印刷物に適しているわけではありません。
ビジュアル的に色彩豊かな表現やリアリティーが求められる、カタログやポートフォリオにはあまり向いていない印刷方法であると言えます。


3)デザイン制作の難しさ
限られた色数で効果的なデザインを作成するには、デザイナーの高いスキルとクリエイティビティーが求められます。
デザイン担当者に印刷に対する知識があれば心強いでしょう。


では、2色印刷に適した印刷物にはどのようなものがあるでしょうか。
冊子以外の印刷物にも幅を広げて考えていきたいと思います。


1)名刺やショップカード
シンプルで洗練されたメッセージを伝えたい企業にとっては、限られた色数による表現はストイックなイメージを喚起させ、ビジネスにおいてプロフェッショナルな印象を演出することができます。


2)チラシやフライヤー
可読性の高いデザイン表現に向いている2色印刷は、正確で素早い情報伝達を目的とする印刷物に適しています。


3)ポスター
特にアート系やサブカル的なイベントのポスターで、2色印刷の持つ独特な表現力が好まれる場合があります。



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今回、2色印刷を使った冊子づくりで、特におすすめしたいものが教科書やテキスト印刷です。
教科書やテキストにおける2色印刷は、単なるコスト削減以上の価値を持っています。


適切に用いられた2色印刷は、情報の階層化と強調に役立ち、重要な概念を視覚的に分類することで、読者や利用者の注意力と集中力の向上につながります。
ですから、本文には黒を用い、重要な概念や見出し、強調したい図表にカラーを用いるとよいでしょう。


例えば学術書や専門書であれば、本文と引用部分、煩雑になりがちで可読性を損ねやすい脚注や参考文献の一覧などに用いると効果的です。理論と実践例を明確に区分するのにも役立つでしょう。


語学教材では文法説明と例文を色分けしたり、アクセントや発音記号を強調するために用いられるケースがあります。


理系のテキストの場合では、数式と説明文を色分けしたり、図表と解説を区別するなどすることで、可読性を高めることができます。


続いてデザイン上の注意点ですが、色を選ぶ際は、何よりも読みやすさを最優先しなくてはいけません。
やはり本文は黒であることが基本となるでしょう。
ですから、使用する色に関しては、黒プラスCMYの中から1色となります。
ただし、Y(黄色)については文字に使用した際の可読性が著しく低いため、C(シアン)、M(マゼンタ)から選ぶことになると思います。
そして、さらに選んだ2色を濃淡で使い分けることで、様々な表現が可能となるわけです。


そして、教科書やテキストに適した製本方法ですが、ページ数が多く耐久性を求められるものであれば、糸や針金を使わないで、本の背を糊で固めて綴じる「無線綴じ(くるみ綴じ)」がおすすめです。
その他にも、2つ折にした紙の折目の部分をホチキスで留める「中綴じ」、さらに紙の端から5mm程度内側をホチキスで留める「平綴じ」もあります。


ここまでご説明した通り、2色印刷は単なるコスト削減手段ではなく、クリエイティブな表現を両立できる印刷方法です。
企画意図やターゲット、予算やコンセプトを総合的に判断し、最適な印刷方法をお選びください。


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