伝票・チケット印刷の基礎知識
ビジネスシーンの潮流がデジタル化の流れの中になっても、今なお欠かせない存在として重要な役割を果たし続けているのが伝票やチケット類です。
これらは単なる印刷物ではなく、業務効率化や売上管理を支えたり、イベントを盛り上げるツールとなるなど、さまざまな役割を担っているわけです。
今回は、そんな伝票やチケットを印刷する際に重要となるポイントをご紹介します。 ビジネスにおいて伝票は、取り引きの証書として重要な役目を持つだけでなく、売上や仕入れ管理の基礎資料、在庫管理の記録、経理処理の資料、さらには業務フローの可視化ツールやコミュニケーションツールとしても役立つものとなっています。
またチケットには、イベントや施設の入退場管理はもちろん、偽造防止機能やブランドイメージの表現、記念品としての価値も認められています。
伝票やチケット印刷の原稿を制作する際に注意しなくてはいけないのは、さまざまな印刷物と同様、「伝えるべき情報を明確に配置する」ということです。
読み取りやすい文字サイズやレイアウト、余白の適切な確保、目線の移動を意識した情報の配置に気を配ってくださいい、
同時に、機能性を重視したデザインにも配慮が必要です。
記入欄があるなら書き込みやすいサイズ設定をし、切り取り線やミシン目と情報の距離にも注意してください。
バーコードや二次元コードを配置する際は、必要な余白を事前に確認しておきましょう。
では、業界別に伝票やチケット印刷の活用事例を見ていきましょう。
1)コンビニエンスストア・スーパーマーケット
バーコードを付けた、在庫管理システムと連携できる納品伝票などがあります。
これに温度管理が必要な商品のための記録欄や、検品作業を効率化するためのチェックリストを追加するケースもあります。
また日次売上管理伝票には、時間帯別の売上記入欄やカテゴリー別集計欄、レジ担当者別売上管理、現金管理用の確認欄を設けることもあります。
2)レストラン・居酒屋
すぐに思い浮かべることができるのはオーダー伝票でしょう。
ある程度耐水性・耐油性のある用紙を用いたり、テーブル番号の視認性を向上させるために記入欄を大きくすることもできます。
さらに今日欠かせないものとして、アレルギー表示対応欄を追加するのもいいでしょう。
3)製造業
製造業においては作業工程管理票が挙げられます。
工程別チェックリストで不備を防いだり、二次元コードで生産管理システムと連携させることもできます。
品質検査表であれば、検査項目別チェックボックスや測定値記入欄、トレーサビリティ管理番号欄を設けることができます。
4)物流業
物流業では配送伝票のほかにも、時間別のステータス記入欄や配送ルート図、緊急連絡先リストを記した荷物追跡シートも考えられます。
5)ホテル・旅館
ホテルや旅館に欠かせないものが宿泊伝票です。
アメニティの追加オーダー欄や客室のクリーニング状況チェック欄、特別な要望があった場合の記入スペースを設けて情報を共有できるようにします。
またルームサービスの伝票には指定配達時間やアレルギー情報のほか、食器回収の確認チェック欄があるといいでしょう。
6)イベント・コンサート
イベントやコンサートと言えば、やはりチケットです。座席番号を大きく表示することで、来場者のみならず、会場係員もスムーズに座席に誘導することが可能になります。
また長期間行われる展示会であれば、期間別にカラー分けすることで入場可能な時期を明示することができます。
このほか、二次元コードによって来場履歴を管理したり、特典クーポンを付けてプレミアム感を演出するのもよいでしょう。
7)病院・クリニック
病院やクリニックでは問診票や診療申込書が必要になります。
症状のチェックリストや既往歴の記入欄など、正確な情報の伝達ができるよう、書き込みやすいレイアウトを心がけましょう。
8)学校
学校であれば、皆さんもおなじみの成績表です。
科目別の評価欄や出席状況記録をはじめ、担任のコメント欄も欠かせません。
このほかにも図書室の貸出カードなど、ビジネスだけでなく教育の現場にも伝票はつきものです。
9)塾・習い事
塾や習い事の教室では、進捗状況や宿題・課題の提出チェック欄のほか、次回予約確認欄や授業料・レッスン料の納付状況も一目で把握できるようにしておくとよいでしょう。
伝票やチケットにおすすの製本方法が「天のり」「クロス巻き」「マーブル巻き」と呼ばれるものです。
「天のり」は「糊固め」とも呼ばれ、伝票やレポート用紙、メモ帳などに一般的に見られる製本方法で、用紙を1枚ずつ切り取って使用できるようにした綴じ方です。
「クロス巻き」は背をのりで固めるところまでは「天のり」と同様ですが、さらに背の部分をクロスで巻く製本方法です。
用紙の上部に黒いテープが巻かれている伝票を見かけることがあると思いますが、あれが「クロス巻き」と呼ばれるものです。
そのクロスをマーブル模様のテープに替えたものが「マーブル巻き」となります。
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