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印刷・製本コラム

名簿を冊子で発行するメリットと注意点

名簿1

学校や企業、クラブ活動やサークル活動はもちろん、町内会や社会人のコミュニティの場など、様々なシーンで「名簿」をつくる機会を持つことは意外と多いと思います。


今回は、いざ幹事や編集役を任された時に慌ててしまわないように、名簿を作成する流れや冊子で発行するメリット、個人情報に対してセンシティブな時代背景の中で必ず注意していただきたいことをまとめてみました。ぜひご参考いただき、トラブルのない名簿発行にお役立てください。 そもそも、「名簿」とは何か、そして名簿が必要とされる理由について、まずは考えていきましょう。


例えば、皆さんの会社に必ずあるものが「社員名簿」です。
これは労働基準法で作成が義務付けられていますが、提出の義務はありません。
ただし、労働基準監督署などから監査が入った場合には提出を求められるケースが多く、違反に対しては罰則もあります。
社員名簿には氏名や住所、所属部署や役職、連絡先などの情報が記載され、企業が雇用している従業員の基本情報を一覧できるリストとなっています。


法令で定められた名簿には、この他にも「株主名簿」があります。こちらは会社法で定められており、株式会社であれば必ず作成する必要があります。
株主情報の管理はもちろん、株主の権利保護という目的も持っています。
会社からすれば株主がどこの誰であるかを確認できますし、株主はこの名簿に基づいて自分の立場を証明し、権利を主張することができるようになるわけです。


この他の一般的な名簿については、特に法令によって規定されたものはありませんが、学校の名簿であれば卒業後の連絡方法の把握に役立ちますし、町内会の名簿であれば災害時の安否確認という重要な役割を担うこともあります。


いずれにしましても、名簿の作成に当たっては、正確性や網羅性、そして安全性が重要な要素となることはいうまでもありません。
また、個人情報を適切に取り扱うには、運営メンバー内であらかじめ名簿や個人情報の扱いに関するルールを策定し、それに従って厳格に運用する必要があります。


名簿2



このルールのベースとなるものが、ここ数年よく耳にする「個人情報の保護に関する法律」、いわゆる「個人情報保護法」です。名簿づくりにおいてもこの法律の適用対象に該当するため、個人情報保護法の遵守が求められるわけです。


個人情報保護法は激しい議論を経て、2003年5月に公布、2005年4月に全面施行されて以来、社会情勢の変化などに沿うものになるために、数度の改正が行われてきました。


これは誤解されている方が多いのですが、実は個人情報保護法は、ただ闇雲に「個人情報の利用はまかりならん!」と制限したり禁止するものではありません。むしろ、個人情報を適切に利用するためのルールとして定められた法律なのです。つまり、個人情報を大切に扱いながら、有効活用することを目的としているわけです(建前としては…ですが)。


ちなみに、個人情報保護法を所管しているのは、行政機関である個人情報保護委員会です。
個人情報保護委員会のウェブサイトを見てみると、個人情報保護に関する役立つ情報がたくさん掲載されているので、特に名簿づくりに関わる皆さんはぜひ目を通しておいていただきたいなと思います。
ここで個人情報保護法について詳細にご紹介しているスペースはありませんし、きっと読むうちに飽きてしまうでしょう(法律に関わる文章の無味乾燥なこと…)。
かいつまんで言うと「個人情報を取得する時には、その情報の利用目的を明示して、本人の同意を得ることが原則です。本人の同意がない場合は、個人情報を第三者に提供したり、当初の目的以外に利用したりすることはできません」ということになります。


よく、ウェブサイトの会員登録をしたり、ポイントに釣られて(そんなことないですか?)アンケートに回答する時に表示される、あの細かな文言はこの法律があるために必要になっているわけなんです。
あの注意書き、ちゃんと最後まで読んでいる人がどれくらいいるのか分かりませんが、個人情報保護法は私たちの毎日の暮らしに深く関わるものになるのです。


名簿3



このような背景から、個人情報保護法が施行されて以降、冊子による名簿の作成・配布は中止される傾向があります。それに代わり、SNSなどで双方向に発信ができるコミュニティを用意し、名簿代わりにしているケースもあるようです。


ただ、冊子による名簿のメリットはまだまだ多いと私たちは考えています。
たとえば、無線綴じ(くるみ綴じ)、上製本によってしっかりとした背表紙をつけた名簿には、決してモニター画面を通じては伝わらない高級感があります。また、触感や重量感といった「モノ」としての実体はウェブサイトでは決して得られないものだと思います。


そして印刷物ならではの一覧性と検索性の高さも特色です。
スマホの画面で名簿の一覧表を見ようとしても、画面サイズという制約からは逃れられません。いちいち必要な箇所を拡大/縮小しながら読み進めるのは面倒なものです。
また、冊子であれば、見開いた2ページを横断的に俯瞰することができます。
案外、この方が求める情報に早くたどり着けたという経験をお持ちの方も多いと思います。


もちろん、電子ブックにも情報更新の速さ、携帯性の高さ、耐久性(ハード側に依存しますが…)といったメリットもあります。
冊子印刷ドットコムでは電子ブックの制作にも対応いたしております。
両者のメリット・デメリットを知り尽くした当社ならではのサポートやご提案が可能ですので、ぜひ一度ご相談ください。


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