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印刷・製本コラム

印刷物の魅力をいつまでも保ち続けるPP加工

PP加工


PP(ポリプロピレン)加工は、単に耐久性を高めるだけではなく、印刷物を魅力的に彩り、そのデザインや与えるイメージを補強する効果があります。見る人にとって、鮮やかな光沢とともに品質の高さを印象付けます。


今回は、そんなPP加工のメリットや加工方法、導入する際の注意点などをご紹介していきます。

PP加工ってどんな時に使うといいの?


PP加工は、印刷物の加工方法の1つとしてポピュラーなもので、ポリプロピレンフィルムを紙に圧着することによって紙の表面を保護する加工です。PP加工が積極的に用いられるのは、次のようなケースです。


耐湿性が必要な時
PP加工は、印刷物を湿気から保護する効果があります。このため、比較的長期にわたって陳列される可能性が高い商品カタログやパッケージなどに用いられることがあります。


耐久性が必要な時
メニューカードやパンフレットなど、頻繁に取り扱われる印刷物でも、折り曲げや摩擦による痛みを防ぐためにPP加工が用いられています。


光沢やマットな質感を与えたい時
ポリプロピレンフィルムによる光沢感やマットな質感を利用して、広告やパッケージデザインなど、視覚的な魅力を高めたい時にもしばしば使われています。


特殊な効果を演出したい時
PP加工とエンボス加工や箔押し加工を併用することで、印刷物にビジュアル面の魅力を付加することができます。





PP加工にはどんな種類があるの?


PP加工には、主に光沢仕上げとマット仕上げという2つの仕上がりがあります。


光沢仕上げ
グロスPPともいいます。印刷物にツヤや光沢を与え、ツルツルとした手触りになるのが特徴です。写真の色合いを鮮やかに、みずみずしく仕上げる効果があります。光沢仕上げは、印刷物の色彩やデザインをビビッドな印象にし、視覚的な魅力を高めます。


マット仕上げ
光沢仕上げとは逆に、光沢をおさえたツヤ消しの仕上がりになります。淡いすりガラスのようなサラサラとした感触とやわらかさで、落ち着いた質感が高級感を感じさせます。


透明仕上げ: PP加工に使用するフィルムが透明な場合、印刷物の一部や全体を透明にすることができます。透明仕上げにより、デザインの奥行きや重なりを表現し、興味を引く効果を生み出すことができます。


特殊効果: PP加工は、さまざまな特殊効果を追加することもできます。例えば、エンボス加工や箔押し加工を組み合わせることで、印刷物に凹凸や輝きを与えることができます。これにより、印刷物のデザインやテキストがより目立つようになります。


これらの仕上がりは、印刷物のデザインや目的に合わせて選択することが重要です。PP加工の特性を活かして、印刷物に魅力的な仕上がりを実現しましょう。


パウチ加工とはどう違うの?


その光沢感のある仕上がりから、よく似ているように思われるPP加工とパウチ加工ですが、パウチ加工は透明なプラスチックでできた袋状のフィルムで用紙をはさみ、熱シーラーを使用してフィルムの開いた部分を密封しています。


フィルムを貼り付けるPP加工とは違い、切り口もフィルムで包まれているので、耐水性はPP加工よりも高くなります(PP加工の場合、切り口から水分が侵入し、はがれやにじみに繋がります)。


この特性を利用して、主に屋外での長期の掲示物などに使用されることが多い加工法です。また、一般家庭でも比較的安価に導入できるため、趣味や手作りの場でも多く使われています。


ただし、フィルムの厚みや綴じしろが必要なことから、パウチ加工がページものの印刷物で使われることはほとんどありません。



PP加工2




PP加工に向いていない紙はあるの?


PP加工はすべての紙に適しているわけではありません。PP加工はフィルムを印刷物の表面に密着させることで効果を発揮するため、極端に粗い表面の紙ではフィルムがうまく密着せず、均一な光沢を得られないことがあります。


また、柔らかすぎる紙にPP加工を施した場合、フィルムを貼り付ける際に歪みやシワが発生する可能性があります。逆に、パウチ加工では接着面に隙間が生じやすい厚手の紙にも加工できるというメリットがあります。



PP加工に向いている製本方法は?


紙にフィルムを貼るという加工法なので、折り目が合った場合はそこに割れやヒビが発生することがあります。このため中綴じ印刷にはあまり向いていないと言えます。PP加工から連想される高級感のあるイメージには、無線綴じが最適です。


作品集やアルバム、記念誌など、大切な印刷物であることをイメージさせることができる加工法ですので、無線綴じ印刷をする際には優先して検討すべきオプションだと言うことができます。


印刷物の魅力をいつまでも保ち続けたい!
そんな要望に応えられる、おすすめの加工法の1つがPP加工です。印刷物をより魅力的に、しかも長期間にわたって保護することができる、PP加工をぜひご検討ください。


最新の技術と経験豊富なスタッフが、あなたのご要望に応じた高品質な仕上がりをご提供します。何なりとお気軽にご相談ください。

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