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印刷・製本コラム

やってみませんか?箔押し加工

箔押しA


箔押し加工は、薄いフィルム状の金属箔(当社では金箔・銀箔を使用しています)に熱と圧力を加えることで転写する、特殊な印刷技術です。


化粧品のパッケージや自動車のパンフレット、結婚記念のアルバムや卒業文集など、高級感やエレガントさ演出する箔押し加工は、さまざまな場面で活用されています。


今回は箔押し加工の効果や工程、そして印刷時の注意点などをご紹介していきます。

箔押し加工のもたらす効果


箔押し加工には、インクによる印刷だけでは表現できない視覚的なインパクトがあります。そのことにより、手にする人に対して次のような効果をもたらします。


高級感や贅沢さの表現
インクでは再現できない、金属特有の輝きや光沢を直接表現できるため、印刷物や商品パッケージにおいて高級感や贅沢さを強調することができます。


インパクトや注目度の向上
金属箔によって生み出される輝きや光沢は、ビジュアル面での魅力を高めます。製品やデザインの差別化が促され、見る人の目を引きつけ、注目度を高めることが期待できます。


ブランドイメージの強化
冒頭でご説明した通り、箔押し加工は化粧品のパッケージで多く見られます。これは、金属箔の持つ光沢によってブランドのプレミアムなイメージを強化することが期待できるからです。金属箔の輝きで、ブランドの信頼性や品質の高さを伝えようとしているわけです。


意味や価値の演出
箔押し加工は、贈り物や結婚式など特別なイベントの招待状などに使用されることがあります。特別感や贈り物の価値を高める加工方法であり、受け取った人に対して、そのイベントや贈り物の重要性を伝えることができます。


箔押しC



箔押し加工ができあがるまで


箔押し加工の一般的な工程をご紹介します。


デザインの準備
通常の印刷物と同様、箔押し加工を行う前にもデザインは必要です。加工する面積によってコストも変わってきますから、効果的な配置や全体のデザインを慎重に検討していきます。


用紙・箔の準備
これは後でご説明しますが、箔押し加工に適さない用紙もあります。印刷会社とやり取りしながら適した用紙を選んでいきます。
同時に使用する箔を選びます。色や光沢の種類はさまざまですが、当社では金箔・銀箔をご用意しています。


加工
ここから実際の加工に入っていきます。インクによる印刷が終わった用紙に箔を配置し、専用の機械で熱と圧力を加えていきます。箔が冷えることで用紙にしっかりと固定され、完成です。


箔押し加工をオーダーする際の注意点


箔押し加工にはいくつかのデメリットも存在しますので、加工を依頼する際には以下のような点にご注意ください。


追加コストの発生
箔押し加工にはオプション料金が設定されていることがほとんどです。これは加工に特殊な材料や機械が必要なためです。事前に見積もりをする際には、必ず箔押し加工も含めて算出するようにしてください。


デザイン上の制約
箔押しは、特に細かなデザインや複雑なパターンを表現するのが苦手です。絵柄が潰れたり剥がれやすくなります。逆に面積の大きなベタ部分も傷が目立ちやすいので、デザインする際に考慮する必要があります。


色の制約
一般的に、箔押しに使用されるのは金箔・銀箔で色のバリエーションはほとんどありません。また、箔の光沢の具合などはパソコンのディスプレイでは再現しきれない部分があるので、注意が必要です。


用紙の制約
繊維が粗くザラついている用紙は箔の密着が難しく、耐久性に問題が生じる可能性があります。また、湿度の影響を受けやすい薄い用紙、加熱・加圧が難しい用紙も箔押し加工には向いていません。使う予定の用紙が箔押し加工できるものなのか、印刷会社のサイトなどで事前に調べておきしょう。


耐久性の懸念
箔押し加工は薄い金属箔を素材(用紙)に転写するという性質上、摩擦や磨耗に弱い場合があります。特にこすれ合うことが多い場所に箔押し加工を施すと、剥がれや傷が発生する可能性があります。


箔押し加工できる製本方法は?


無線綴じ、中綴じ、平綴じ、リング製本、いずれの製本方法でも箔押し加工は可能です。ただし、次のような注意点があります。


無線綴じの場合
本格的な見栄えのに仕上がる無線綴じは、書籍や教材などページ数の多い冊子で多く用いられています。ページ数が多くなれば十分な幅の背表紙ができるので、この部分に箔押し加工することも可能です。この中では最も箔押し加工に向いた製本方法だと言えます。


中綴じの場合
軽くて持ち運びやすく、 無線綴じ冊子に比べて安価な製本方法です。表紙・裏表紙に箔押し加工することが可能ですが、背の部分は折られるため、この部分に箔押し加工をすると割れてしまうので注意しましょう。


平綴じの場合
平綴じ製本は、紙の端から5mm程度の位置でホチキス留めする製本方法です。仕上がりイメージから考えるとあまり箔押し加工するケースはないと思いますが、加工そのものは可能です。ホチキス留めする箇所に箔押し加工すると、針を打った際に割れや傷が生じますのでレイアウトの時は注意が必要です。


リング製本の場合
綴じ側にパンチで穴を開けて、ワイヤーリングで背部分を綴じる製本方法です。厚い用紙を表紙に用いることができるので箔押し加工も可能です。ただし、ワイヤーリングで箔押し部分が擦れないようにしましょう。


箔押し加工のことならご相談ください


確かにデメリットや扱いの難しさはありますが、箔押し加工は、印刷物に個性と魅力を与え、見る人に強い印象を残します。当社の箔押し加工は、確かな技術で満足いただける仕上がりをご提供します。ぜひご検討ください。

箔押しB

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