製本はどんな道具を使っているの?どんなものが必要?
製本は自分でする人もいますし、業者に依頼する人もいます。
製本を自分で行う場合には、特別な道具が必要なわけではありませんが、揃えておくべき道具がいくつかあります。
基本的には100円ショップで揃えることができる身近な道具ばかりですので、これから自分で製本をしたいと思われている方はぜひチェックしてみてください。
どんな道具をそろえれば良いの?
まずクリップです。
接着剤を使って製本をする時には本文を簡易的にまとめておかなければなりません。
簡易的にまとめるうえで、クリップはとても便利です。 次にヘラです。
ヘラは本文の紙を織り込んだり、接着剤をのばす時など使います。
もちろん絶対に必要かといえばそうではありませんし代用できるものもあります。
ただ、ヘラを1つ持っているととても役立ちますよ。
定規も必要です。
製本をする時には寸法を図るというのがとても重要です。
寸法を測る時はもちろん、線を書き込んだり用紙をカットする時にも使えますので、できるだけ30センチよりも長い定規があったほうがより便利です。
定規とセットでカッターも準備しておいてください。
用紙をカットする時に使います。
ハサミを使っても良いのですが、ハサミでカットするとズレが出てしまったり、定規を使いながらの作業がしにくくなります。
縫い針は、和綴じや糸かがり製本など特殊な製本方法において必要です。
普通の縫い針を少し曲げてしまうと製本に使いやすくなります。
筆は接着剤を塗る時に使用します。
平筆の方が接着剤を塗る時には使い勝手が良いので、細いものよりもある程度幅のあるものの方がおすすめです。
接着剤は、木工用ボンドや手芸用ボンドなどです。
スティックのりなどでは強度があまり高くないので、できれば木工用ボンドをおすすめします。
この接着剤やボンドを塗る時にきれいな仕上がりにするためには、マスキングをしなければなりません。
このマスキングにキッチンペーパーやクッキングペーパーを使います。
マスキングテープでももちろん良いです。
カッターや接着剤を使用する時にはカッティングマットがあると便利です。
カッターを使用する時にはカッティングマットがあると滑り止めにもなりますし、なによりテーブルなどを傷つける心配がありません。
ホチキスは製本時には書かせません。
針は11号などの少し長めのものをおすすめします。
長めであればそれだけページ数の多い冊子を作ることができますよ。
紙のサイズって?
製本に使う紙のサイズには色々なものがあります。
一般的によく使われるのは、A4、B5サイズです。
このA4はA判、B5はB判と呼ばれています。
A判、B判以外にも菊判などのサイズもありますが、どのような冊子を作るのかによって選び方はことなります。
紙のサイズに色々な種類があるように、紙の厚さも様々です。
紙の厚さは、連量という単位が使われており、これは紙1000枚あたりの重量をキログラムで表記しています。
サイズとセットで表記されるのが一般的です。
画用紙であれば1枚あたり1平方メートルの重量をグラムで表記した表示方法が使用されています。
さらにわかりやすくシンプルに、薄いものは薄口、薄いものは薄口と表記されているものもありますので、それらを判断基準にして選んでみてはどうでしょうか。
本のう構造と部位って?
本には構造、そしてそれぞれ部位に名前がついています。
製本をするのであれば、この部位や名称を覚えておくと便利です。
表紙は、その名の通り表側にある部位で、本そのものをくるむ素材になります。
紙だけではなく布、革といったものが使用されることもあります。
見返しは、本の中身と表紙とをつなくうえで書かせません。
貼り付けた側をきき、貼り付けない側を遊びと呼ぶこともあります。
本文は、本の中身で、文章が記載されていて表紙よりも薄い用紙です。
しおり紐も好み次第で付けるのがおすすめです。
紐や、紙片を使用することもあります。
花布は本文を補強するために糸や布を使っていたものの名残です。
今では装飾として使用しているのが一般的です。
背紙は背を補強するために使用するものです。
折り丁は製本をする時に折りたたまれている用紙のことです。
小口は本文の綴じられていない側で、背と反対に位置します。
のどは本を開いた時に中央にあたる綴じられている部分です。
無線綴じなどでは、こののどが完全に開くことはないので、それを考慮して製本する必要があります。
製本をする時に必ず準備しておかなければならない、というわけではありません。
製本をする時にあると便利なものですので、揃えられるものは揃えてみてください。
製本に使う専用の道具もありますが、中とじ程度であれば、専用のものがなくても全く問題なく製本できます。
ホチキスなどはごく普通のものでも製本できます。
これから初めて製本をする、という場合にはまずは100円ショップなどでコストを最小限に抑えつつ必要なものを揃えてみてください。