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スクラム製本ってどんな製本方法?針を使わないから安全?

スクラム

スクラム製本という製本方法についてご存知でしょうか。
このスクラム製本は、針を一切使用しません。
一般的な冊子と違って、背を綴るわけではなく、留めるわけでもない製本方法になります。

スクラム製本を利用することによって、中とじとは違った雰囲気の印刷物に仕上げられます。
ではこのスクラム製本はどのような時に選ぶべきなのか、スクラム製本にはどのようなメリット、デメリットがあるのかをご紹介していきます。


スクラム製本って具体的にはどんな製本方法?


スクラム製本というのは、2つ折りにした用紙を複数枚準備して、それを順番に重ねていきます。
そして冊子のようにまとめる少し特殊な製本方法になります。
背の部分は綴じませんし、留めもしません。
針金などを使用した中綴じとは違い、針なし製本と呼ぶ場合もあります。

新聞などもスクラム製本と同じする種類になります。
なにを印刷するのかによって、スクラム製本を選択するメリットがあります。

スクラム製本では中綴じ製本のように針金などを使用しません。
針で怪我をするようなことこともありません。

中綴じのように針を使用するものでも、正しくしっかりと製本されていれば針が飛び出ることもほぼありません。
しかし、怪我の心配が一切ないのは安心です。

小さな子供、高齢者が触れる機会の多い冊子などの場合には、針を使用していないというのは安心できるでしょう。
事実、スクラム製本によって作られた印刷物というのは、保育園や幼稚園などでも使用されることが多いです。

また、スクラム製本は製本過程がとてもシンプルですので、納期が短い場合や、料金を抑えられる可能性もとても高くなっています。
早く、できるだけ安く、そして安全性の高い印刷物を作ることができます。

また、紙以外には特に材料を使用しないため、スクラム製本というのはとても合理的で環境にも優しい製本方式であるといえるのです。
針や糊も使用していないために、廃棄の際にもとても分別しやすいですし、不要になった時にはシュレッダーだけでもとても簡単にリサイクルできます。

その一方で弱点もあります。
それは落としたり、衝撃を与えてしまうとページがばらばらになってしまうこともある、ということです。
ページ数の少ない冊子であれば問題はありませんが、ページ数が多くなればなるほど強度は弱くなってしまいます。


スクラム製本が適している印刷物は?


スクラム製本が適している印刷物にはどのようなものがあるのでしょうか。
まずは会社などで使用するパンフレットです。

営業向け、学生向けなど会社で使用するパンフレットはたくさんあります。
会社パンフレットを、一般的な中綴じでなく、スクラム製本にしている企業も増えています。
中綴じのパンフレットの場合には、8ページ、16ページで作成するのが基本になるのですが、スクラム製本であれば、6ページ、10ページの製本にも対応することができます。
また、エコを前面に出した事業を行っている企業などはできるだけ環境に優しい、リサイクルしやすいスクラム製本で作ったパンフレットを使用する場合も多いです。

広報誌や社内報もスクラム製本に適しています。
企業内で使用する広報し、社内報といったものも、スクラム製本がおすすめです。
このような社内報などは、中綴じにする必要はありませんし、できるだけシンプルに、そしてしっかりと情報を盛り込めるスクラム製本はとても利便性が高いのです。

ふりぺ

フリーペーパーもスクラム製本が適しています。
フリーペーパーというのは、そもそも新聞のようなタブロイド版スタイルがとても多いです。
今では色々なタイプのフリーペーパーがあるのですが、スクラム製本というのはとても使い勝手が良い製本方法です。
新聞のように薄い用紙を使用しているタブロイド版フリーペーパーというのは持ち運びもしやすく、気軽に読めるため人気があります。

学校においても、スクラム製本で作った冊子はよく使用されます。
例えばPTAなどの会報誌です。
複数ページの新聞折込チラシ、店頭チラシ、イベントに使用するパンフレットなど、ページ数の少ない冊子なのであれば、スクラム製本がほとんどの場合には使えます。


スクラム製本に適した紙は?


スクラム製本を利用する際に適した紙ですが、コート紙、マットコート紙などになります。
用紙の厚さは、55kgから135kgの範囲内で選ぶというのが多いです。
ページ数は2、4、6、8、10、12、16などにも対応しており、最大で32ページになります。

パンフレットのような冊子を制作する時には、中綴じを選択することが多いのですが、針、糊を使用しないスクラム製本はとても使い勝手が良く、自由度も高い製本方法なんです。

できるだけ安全性が高く、子供でも、お年寄りでも安心して使用できる冊子を制作したいと思われるのであれば、やはりスクラム製本という製本方法も選択肢の1つとして考えてみてはどうでしょうか。

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